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ドッグフード選びにおいての「たんぱく質」

愛犬の為の健康相談室【第3回】
ドッグフード選びにおいての「たんぱく質」

目次

株式会社バンガードインターナショナルフーズ 獣医師 遠塚谷     

愛犬の健康を左右するドッグフード選びにおいて、「たんぱく質」は常に注目の的です。

「高タンパクなフードほど、愛犬の体に良いの?」ドッグフードを選ぶ際、タンパク質の量を重視する飼い主様も多いのではないでしょうか。
大切なのは、タンパク質の量だけでなく、質や消化吸収率、愛犬の生活環境に合ったバランスです。今回は、獣医師の視点から、愛犬に合ったタンパク質の選び方をわかりやすく解説します。

 

たんぱく質の「重要性」と本質

たんぱく質は、犬の生命活動を維持するための最も根幹となる栄養素です。

身体の構造と機能を支える不可欠な材料

犬の体から水分の次に多くを占めるのがたんぱく質です。大きな筋肉や強固な骨格の維持はもちろん、皮膚や被毛、爪、内臓組織にいたるまで、すべてたんぱく質から作られています。さらに、体内の代謝を司る「酵素」、ホルモンバランスを保つ「内分泌物質」、外部からの病原体と戦う「免疫細胞(抗体)」の材料としても機能しており、日々の健康を陰から支えています。

評価の軸は「数値(%)」ではなく「質と消化率」

フードを選ぶ際、パッケージ裏面の「成分」にある「たんぱく質 〇〇%」というパーセンテージに目が行きがちですが、この数値だけで良し悪しを判断することはできません。

・アミノ酸スコア:たんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されており、うち10種類は犬が体内で合成できない「必須アミノ酸」です。これらがバランス良く含まれているか示す指標がアミノ酸スコアであり、1つでも不足すると体内で効率よく使われません(「アミノ酸の桶の理論」)。

・消化吸収率:いくらアミノ酸スコアが高くても、犬の消化器官で適切に分解・吸収されなければ意味がありません。低品質な原料や過剰な加工によって消化吸収率が低いたんぱく質は、利用されないまま排出されてしまいます。

本当の意味で「良いたんぱく質」とは、数値の高さではなく、高品質なアミノ酸バランスと高い消化吸収率を兼ね備えたものを指します。

「極端な高たんぱく(35%超)」が潜ませるリスク

欧米発のプレミアムフードに多く見られる「高たんぱく(35%超)」ですが、日本の室内犬に与える場合、いくつかの懸念が存在します。

・代謝と内臓への慢性的な負担
たんぱく質は脂肪や炭水化物のように体内に大量蓄積することができません。必要量を超えて摂取されたたんぱく質は分解される必要がありますが、その際に毒性のあるアンモニアが発生します。

肝臓がアンモニアを分解して「尿素」に変換する

腎臓が尿素をフィルタリングして「尿」として排泄する

高たんぱくな食事を続けることは、肝臓と腎臓に対して絶え間なくフル稼働を強いることになり、特に加齢とともに機能が低下してくるシニア期には大きな負担となります。

・腸内環境の悪化と便臭
犬の小腸で消化しきれなかった余剰なたんぱく質は、そのまま大腸へと送られます。大腸に届いた未消化のたんぱく質は悪玉菌(ウェルシュ菌など)の格好のエサとなり、腸内で腐敗を起こします。これにより、インドールやスカトール、硫化水素といった有毒ガスが発生し、強烈な便臭や軟便・下痢、腸内環境の悪化を引き起こす原因となります。

・肉の過剰配合に伴う「高リン・高脂質」リスク
高たんぱくなフードを作るためにお肉や魚の配合量を極端に増やすと、それに比例して「リン」や「脂質」の含有量も跳ね上がります。リンの過剰摂取は腎臓の負担を高め、カルシウムとのバランスを崩すリスクがあります。また、日本の室内犬のように運動量が限られた環境で高脂質な食事を続けると、肥満や膵炎(すいえん)のリスクを高めることになります。

ナチュラルハーベストが導き出す「最適なバランス」

高たんぱくで内臓や腸に負担をかけることもなく、かといって過度な制限で体を細らせることもない。これこそがナチュラルハーベストの開発哲学の根幹です。

独自の製品設計アプローチ

・厳選原料による高いアミノ酸スコア:単にたんぱく質割合を上げるのではなく、アミノ酸バランスに優れた新鮮な肉や魚などを厳選し、体内での利用効率を最大限に高めています。

・内臓と腸に優しい高消化性:消化吸収率を高める調理・加工技術を採用。未消化のまま大腸へ届くたんぱく質を最小限に抑え、内臓への負担を軽減すると同時に、健全な腸内環境と健康的な便を維持します。

・日本の生活環境に合わせた低脂質・適正エネルギー:海外と比べて散歩距離が短く、温度管理された室内で過ごす日本の犬たちの運動量に合わせ、脂質とカロリーを最適にコントロール。太りにくく、しっかりとした骨格と筋肉を維持するスペックを実現しています。


まとめ

ドッグフードのパッケージに記載された数字の大きさに惑わされる必要はありません。

大切なのは、成分の「質」と「消化吸収率」、そして愛犬が暮らす「環境」に合わせた適正なバランスです。

愛犬の体質とライフスタイルを見極め、本当に必要な栄養を適切な形で届けることこそが、健やかで幸せな日々を長く守るための最良の選択です。

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