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~食べる喜びをいつまでも~

【Vol.4】 シニア期の食事
~食べる喜びをいつまでも~

目次

「以前よりごはんを残すことが増えた」「食べるスピードが落ちた」「フードの食いつきが悪くなった」――愛犬がシニア期に入ると、このような小さな食事の変化に気づく機会が増えていきます。
「どこか調子が悪いのかな」「何かしてあげられることはないだろうか」と不安や手探りのケアに直面している飼い主様も多いのではないでしょうか。

今回は、ナチュラルハーベストの取扱店であるGREENDOG&CATのペットフーディストの野下さおりさんにシニアの食事について、お話を伺いました。

 

食べる量が減ったり食べ渋りが見られると心配になりますが、年齢とともに訪れる体の変化や理由を正しく理解することで、前向きで効果的なケアを始めることができます。
年齢とともに食事の悩みが増えても、飼い主様に「してあげられる工夫」はまだまだたくさんあります。愛犬の「食べる喜び」を守り、幸せな時間を共に重ねていきましょう。

なぜシニア犬は食欲が落ちるのか?

動物病院での健康診断で特に大きな病気などの異常が見つからない場合、食欲低下にはシニア犬特有の体の変化や生活習慣が関係しているケースが多く見られます。

  • 運動量と消化力の低下、胸やけ: 加齢に伴い運動量が減ると、お腹が空きにくくなります。また、消化機能や酵素の働きが落ちている中で毎日同じ量の食事を摂り続けると、胃腸に負担がかかり、疲れてヒトでいうところの「胸やけ」のような状態が食欲低下につながります。
  • 五感の衰えと食事の温度: 嗅覚や味覚が鈍くなることで、目の前のフードに気づきにくくなったり、興味を示しにくくなります。特に食事が冷えていると香りが立ちにくく、食欲を刺激されにくくなります。
  • 水分不足による代謝力の低下: シニアになると喉の渇きを感じにくくなり、水分不足に陥りがちです。体内水分が不足すると代謝機能が低下し、全体的な活力や食欲の衰えにつながります。
  • 姿勢の変化と胃の圧迫: 筋力低下によって頭が下がった前のめりの姿勢になると、胃が圧迫されて物理的に食べづらさを感じてしまいます。

今日からできる!食欲を引き出す&消化を助ける「ひと工夫」

 

毎日の食事に少しの工夫を加えるだけで、愛犬の食欲や消化の助けになります。

①ドライフードをふやかし、温めて「香りと風味」を立たせる
ドライフードはぬるま湯(38~40℃前後)でしっかりふやかすことで、かみ砕く負担を減らし、消化吸収を高めます。
人肌程度の温かさにすることで香りが際立ち、嗅覚を刺激して食欲を引き出します。
また、食べ物が胃に入ると、体温になるまで温めてから消化が始まるため胃内の食べ物を温めるのにも労力が必要となります。犬たちは消化に大きなエネルギーを使うので、冷たいモノばかりを食べていると体力を奪われます。

② 食べる前の「少しのマテ」でよだれ(唾液)を分泌させる
食事の直前に「少しだけマテ」をさせて食事に意識を集中させると、自然とよだれ(唾液)がしっかり分泌されます。唾液が出ることで嚥下(のみ込み)がスムーズになり、含まれる消化酵素によって消化促進に大きく役立ちます。

③食事の「回数」を分けて1回の負担を減らす
1日の給与総量は変えず、回数を従来の2回から「3~4回」に分けて1回あたりの量を減らします。ワンちゃんはもともと空腹に強い動物ですが、シニアになると胃腸の耐性も弱まってきます。
回数を増やすことで胃腸への急激な負担を軽減し、空腹時間の調整もしやすくなります。

④たまには「スープの日」をつくり、胃腸を休ませる
毎日同じ量の固形物を消化し続けると、シニア犬の胃腸は疲弊してしまいます。
雨の日やあまり運動しなかった日などを利用して、週に1回程度、ドライフードを控えめにして栄養豊富なスープ中心の軽めの食事にする「胃腸の休息日」を作ってあげると、消化器の回復と食欲の再充填に繋がります。

 

食事の「環境・姿勢・体づくり」を見直そう

食べ物そのものの工夫だけでなく、食べるときの姿勢や体のコンディションを整えるアプローチも非常に効果的です。

工夫のポイント具体的な方法と効果
食器の高さと角度の調整床に直置きせず、スタンド等で少し高さを設けて頭が下がりすぎない姿勢を作ります。胃の圧迫を防ぎ、首や腰への負担を軽減します。
後ろ足の強化(運動・ケア)後ろ足の筋力が衰えると姿勢が崩れて胃が圧迫されやすくなります。
無理のない範囲での散歩やマッサージで後ろ足を強化・ケアすることで、姿勢が改善し食欲が回復することがあります。
病気の早期発見(異変への警戒)工夫を凝らしても全く食べない、急激に体重が減るといった場合は単なる加齢ではなく病気が隠れている可能性もあります。
かかりつけの動物病院へ相談しましょう。

おわりに

食欲が落ちてきたからといって諦める必要はありません。
食事の温度や姿勢を工夫する、消化を助けるためにふやかして回数を分ける、時にはスープで胃腸を休ませる――こうした日常のちょっとしたケアが、愛犬の「食べる喜び」をずっと支えてくれます。

愛犬がおいしくごはんを食べてくれる姿は、飼い主様にとっても最大の喜びであり癒やしです。
Grand Harvestは、シニア期を迎えた愛犬とその飼い主様の毎日に寄り添い、科学の力と確かな品質で「いつまでも一緒に食べる幸せ」を応援し続けます。

執筆:野下 さおり 

株式会社カラーズ/GREENDOG&CAT専属ペットフーディスト

https://www.green-dog.com/shop/

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